こんにちは。設計部の深見です。
第8回建築見学ツアーIN安曇野ブログの第2弾は「旧開智学校」です。
以前、設計部・井上さんのブログでもチラッとご紹介しましたが、
明治9年に竣工した擬洋風(ぎようふう)建築の建物です。
擬洋風建築とは、明治の初期に外国人居留地などに建てられた西洋建築に刺激を受けた日本の大工が、見よう見まねで建てた建物です。
「旧開智学校」は地元松本の大工棟梁の立石清重が、東京の開成学校と東京医学校を参考に設計・施工したということです。
建物中央には八角塔が建っていて、竜や雲の彫刻で飾られています。
中央の開智学校の校名を掲げる天使の彫刻からも、
懸命に洋風建築を真似しようとした大工さんの苦労が伝わってきます。
本来は石積み造りである西洋建築。それを木造で造っているわけですので、
外壁下部やコーナー部分の石張風の部分は漆喰の凹凸と塗装で表現しているそう。
また、廃寺となった全久院の部材が使われているのも和洋折衷で面白い。
施設内には昔の教室の様子が再現されていたり、昔の教科書などの展示があり、
「懐かしい!」とみなさん童心に帰っていらっしゃいました。