こんにちは。設計部の増田です。
長崎建築研修の4回目はナガサキピースミュージアムを取り上げます。
個人的には長崎研修で一番好きな建物で、設計者は古市徹雄氏です。
建物正面です。この建物の見所は何と言ってもアプローチです。
少しずつ近づいていきましょう。
コンクリートの聳え立つ壁が少し浮いています。
もう少し近づいていきましょう。
この地面から少し浮いた壁の奥がアプローチ部分になっています。
建物中に入る前に外観をぐるっと見てみると・・・
平面的にはアプローチの細長い長方形と展示スペースの三角形を組み合わせた台形の形で、
その台形の壁の高さが三角形の斜線部のところで高くなり、くるくるっとまわって、
始まりの低い壁の上にちょこんっと載る。なかなかアーティスティックな外観構成。
こういうの好きです☆
それではアプローチへ。
ジグザグにキックしてアプローチします。
どうやらこのアプローチ形式は銀閣寺にも共通するらしい。設計者の言葉で、
「人は門をくぐり、入り口に至るまで長い距離を歩かせられることになるが、建物に着く時には、精神が清められ、高揚されたものになる」とのこと。
なるほど、どんなものか・・
圧倒されました。構造が気になってしまったが、人を圧倒するほどの縦横のバランス。
上部にあるスリット状のトップライトと、地面から浮いた下のスリットからの光のみの空間。精神が清められるアプローチです。
建物の中は・・・
そんなに広くはなく、小さな展示スペースがあるのみ。
その展示されている壁が実は扉で、屋外スペースとの一体利用ができるとのこと。
ジグザグにキックするアプローチの建築を満喫できました。