こんにちは。設計部の増田です。
渡邉の北棟に続きまして、好日居の南棟の紹介をします。
ちなみに二棟並びの配置図や立面図が載っている前回のブログはこちらを参照ください。
南棟の特徴は「スキップフロアと出窓」です。
詳しくは図面と一緒に解説します。
それでは1階平面図から紹介しましょう!
1階にパブリックなスペースのLDKやLに繋がった和室、水廻りがあります。
まず目に入ってくる3つの階段。
南棟のスキップフロアの段差は90cm。階段にして5段分です。
(図面のENT、和室、Lは低い1階、DK、トイレ、サニタリー、バスルームは高い1階)
そこで90cmという低すぎず、高すぎずの段差を使い、
リビング空間とダイニング空間とを曖昧に繋ぐことで、リズミカルなL+DKを考えました。
また、2階へ上がるメイン階段の手前(ENTのすぐ横)にも90cm階段を設置し、2WAYの動線としています。
曖昧に繋がったLDK部分の断面図です。
LDKは横方向に抜けている空間です。
次に、建蔽率40%(敷地の面積に対して建てられる建物の上から見た面積)に39.84%という限界まで敷地を有効活用した建物ボリュームから、少しでも室内空間を広く感じられるように出窓を採用しました。
ちなみに建物の高さ制限に対しても16ミリでクリアするという極限のボリュームです。
~出窓解説~
人は室内にいる時に、視線が壁面で止まり、その部屋の大きさを認識します。
壁面に窓を設けると視線が外まで抜け、室内に開放感が生まれてきますが、
実際の室内の大きさは壁面に取り付けられた窓のガラスまでで、室内の容積は変わりません。
そこで出窓の登場です。
壁面をギュッと押出し、押し出た面を窓にします。
ギュッと押出した分だけ室内の容積が広がり、窓による開放感も生まれます。
出窓は、ある一定の条件下で建蔽率にも含まれません。
さらに外から見た時に、室内からギュッと押し出されたところが外観上のアクセントにもなります。
出窓って素晴らしい。
~出窓解説 完~
道路側から見た南棟の立面図です。横線でハッチングされているところが出窓やバルコニーです。
仕上げは杉板の下見板張りになっています。
続きまして、2階の平面図がこちら
2階はプライベートな個室や主寝室、天井高さの低い部分を利用した納戸が配置されています。
この図面で想像してほしいところは、玄関部分と吹抜でつながった階段ホール!
2階もスキップフロアとなっているため、4つ目の階段が登場し、
玄関の扉を開けると、4つのフロアを繋ぐ3つの階段がダイナミックに現れます。
そうです。ダイナミック階段です。
吹抜の天井には天窓を設置し、北面からの気持ちの良い天空光が、ダイナミック階段に降り注ぎます。
そんなエントランスは縦方向に抜けた空間になっています。
縦に抜けたエントランスと、横に抜けたLDKが接する部分。
現在そこの仕掛けについて工事部と試行錯誤を重ねています!
楽しみにしていてください。またこのブログで紹介します。
今回は拙い文章と図面による解説で、わかりにくかったかもしれません。
CG等でパッと見るのではなく、頭で空間を想像してみるのも家創りの醍醐味ですね。
次回の好日居ブログは工事部の澤田が綴ります☆
それではまた。