こんばんは。
設計部の佐野です。
第10回建築見学ツアーブログリレーの最後です。
第10回という節目の回ということもあり、今回は神戸まで足を伸ばしてきました。
神戸という街は、古くから海外の国々から『人・情報・物資』などを受け入れ、
独特な文化を生み出してきた街であり、『阪神・淡路大震災』からの復興を経た現在では、
『ユネスコ創造都市ネットワークデザイン都市』に認定されるほど芸術・デザインに力を注いでいる街です。
建築、芸術分野に携わる人間にとっては非常に興味深い、また、魅力ある街だと思います。
そんな神戸の数ある建築物の中から、今回のツアーでは、
武庫川学園甲子園会館、竹中大工道具館、兵庫県立美術館の3つを巡ってきました。
武庫川学園、竹中大工道具館については、
前回までのブログで紹介されていますので割愛させていただき、
今回は私が特に印象に残っている事を紹介させていただきます。
それは、日本の巨匠、安藤忠雄さんの設計で有名な兵庫県立美術館にて開催されていた、堀文子展です。
日頃あまり日本画を見ない私にとっては、堀文子展は貴重な体験でした。
女性も自立すべきだ!という思いから画家としての人生をスタートさせた彼女。
今では日本を代表する画家となり、また、『群れない・慣れない・頼らない』という信念に貫かれた自立した生き方、
メディア、書籍から発せられる彼女の言葉は、たくさんの人々の支持と共感を得るほどです。
実際この展示会場には美しい日本画の作品が数多く展示されており、
また、随所に彼女がこれまでに発してきた言葉の数々が描かれていました。
ツアーに参加されていたお客様も建築好きの方が多いだけあり、
堀文子さんの日本画作品に大変興味をもたれ、みなさん食い入るように鑑賞されていました。
私自身も皆さんと一緒になって、『この作品のこういうところがいいですね~』とか、
『年代によって絵の雰囲気がかわりますね~』と感想を言い合いながら1枚1枚じっくりと鑑賞させていただきました。
最後に、私が興味を持った言葉を紹介します。
『絵をかくときは常に自分と果し合いをしているようなものです』
『心に響く美しいものを記録しながらここまできた』
人によって捉え方は様々だと思いますが、私はこれから仕事をしていく上で、この言葉を大事にしていきたいと思います。
毎回、多くを学び、多くの発見のある東海ビルドの建築ツアー。
次回も是非お楽しみに・・・