シン・チャオ!
設計部 橋本です。
今回の建築研修はベトナムに行って参りました。
弊社代表 大上、設計部 森、井上、橋本の4人で2泊4日弾丸海外研修です。
目的はベトナム伝統建築のリノベーションスタイルの視察です。
ハノイ、ホイアンの2都市に絞り、行ってきました。
◎ご報告の前に簡単にベトナムの歴史をおさらい(年号はアバウトです)
紀元前~900年くらい→中国統治(ヒンズー教、仏教、土着宗教が混在)
900年~1884→唐から独立し、900年ほど独立自治
1884~1960→フランス統治(キリスト教文化の流入)
1960~1975→南北分裂し、ベトナム戦争へ
1976~南北統一、現在のベトナム社会主義共和国が誕生
ヒンズー教、仏教、キリスト教、土着宗教が複雑に混ざり合った歴史を持ち、ベトナム戦争の傷跡を今なお残している・・・
そんな国、ベトナム。
第一回目は初日のハノイについてご報告。
唸る様な暑さと湿気の中、まずはノイバイ空港から程近いSocSonにある
「タイン・チュン・ヴィエット・パレス|Thanh Chuong Viet Palace」へ行きました。
タイン・チュンというベトナム人現代画家がベトナム各地より古い建物や民芸品を移築した場所。
敷地内には大小約30程の建物が点在しています。
古いレンガを積み上げた建物と南国の植物がなんとも神秘的な空間になっています。
変わった目地のつめ方ですね。
古美た石積みの外壁。屋根はタイルを重ねた物。
建物の間を抜けるように路地が続きます。
文官の家。ベトナムにも科挙制度があったそうです。
チャンパ王国のゲート。
井上さんじゃまです。
奥にお城みたいなものが見えます。
手前の東屋の屋根ソリがすごいです。
お城の下のお寺。壁の配置、庇の幅や高さ。とてもいいバランスです。
・・・上ってみました。
見おろしも綺麗です。
段数が多く、少しお疲れの様子。
ここはベトナム郊外で緑と畑の間に家がポツポツある程度。
郊外はどこもこういう感じでした。
泥の壁とバナナの葉の屋根
農家の家だろうか?
使い込まれた道具や家具から昔の人の生活が思い浮かべられる。
泥の家が並ぶ風景が今でも存在しているのだろうか?見てみたいものだ。
こちらも民家。
組積造の上に木造の家屋。
大きなバルコニーがあるスタイルは今のベトナムの家と近いスタイル。
比較的新しい家ではないかな?
庇の連なり
レンガを格子や手摺の桟に使うなんて考えもしなかった。
これで一周しました。
なかなか見ごたえのある建物ばかりでした。
同じレンガという素材でも年代、地域によって異なっており、多種多様な表情を見せています。
ヨーロッパ圏の建物の雰囲気もあり、アジア的でもあり。神秘的で美しい場所でした。
伝統建築を移築し、一か所に集め、建物を展示するというとてもレアなケースです。
タイン・チュン氏の審美眼や実現力にとても驚かされました。
次回はハノイの市内についてご報告いたします。
以上、橋本でした。