クリスマスイブ。
クリスマスに備えての買い物ついでに街に出る。
この日はトムさんが留守番でコニーさんが運転。
「直接街に行かずに郊外の大学の建物を見ながらいきましょう。」
と
ほんと、わかっていらっしゃる。
樹々で見づらいのですが、レンガタイルの塊が上手に分節されている。
なんてことはないように見えますが後ろの塊と前の部分を繋ぐのに
斜めのトップライトで覆ってその部分を右側に飛び出させている。
なかなか上手い。
この建物は縦スリットの窓の取り方
シンプルですがバランスが良いのとよく見ると
建物を浮かせている効果が大きい。
ピロティで浮かせて水平ラインを効かす。
どれもデザインが洗練されているわけではないが
日本のモダニズム建築の香りがプンプンしてきます。
大学を離れてある企業社屋がある広大な敷地に入っていく。
コニーさん曰く
「この会社の社長はフランク・ロイド・ライトが大好きで、
ライトの建築スタイルを社屋に当てはめた。」
そう、いわゆる
プレーリースタイル。
アメリカの大草原にふさわしい建築形態であることから、
プレイリースタイル(大草原に建つ家)と呼ばれている。
自然環境と調和し共鳴しあう有機的建築を提唱。
深い庇(ひさし)や低い屋根のラインによる水平性の強調が大きな特徴。
この辺りはのちにシカゴ・オークパーク編で嫌という程お見せしますが
この会社
実は
ドミノ・ピザ。
水平ラインや軒の深さ、外壁のタイルなど
ライトの香りが確かにする
が
それより何より
どこまでの水平ラインなんだ!
建物の全長は数百メートル・・・
端から端まで移動するのに歩いて何分かかるのか。
アメリカ上陸後、あらゆるものの巨大さに驚いていたが
この建築にはあきれる。
やっとこさ街へ
こんな石積みの教会を見てスケール感が戻った気がする。
さて、やってきたのは「ケリータウン・マーケット & ショップス」
1階は市場とカフェなど。
2階は専門店。
レンガ倉庫の中が店舗になってる。
画材屋さん発見!
思わぬ掘り出し物に出会う。
この部分は一部のマニアの方のみお楽しみください。
異様に横長のスケッチブックと右の缶は
「水性グラファイト」
缶の中はこのような黒い物体。
水筆で撫でて紙に塗ると透明感のある黒。
こんな風に塗れる。以後、スケッチのたびにこの缶を開けるのでした。
さて、建物に戻って
スチールと木の組み合わせ。
木の柱の上部の腕木がなんだか日本の寺院の斗栱を思わせるあたりが不思議。
この後、スーパーマーケットによって買い出し。
夜はみんなでトムさんが作る夕食を食べるのですが
この日はチーズをたくさん出してくれた。
それぞれ、チーズの名と産地を聞いて
メモる。
夕食後、コニーさんがピアノを弾いてくれる。
クリスマスソングメドレーを聞きながら
クリスマスイブの夜は更けていく。