フランク・ロイド・ライトのロビー邸。
建築の教科書に必ず出てくる定番中の定番。
ロビー邸はライト自身が”草原住宅”(プレーリーハウス)と
名付けた作品のなかでもっとも極端な完成形とされている。
プランからは2つの長方形がずれて繋がって
一つの住宅を作っていることがわかる。
今回は休館であることは知っていたが
どうしても見たかったので行ってみた。
走り寄る長男を見ながら
またも、立ちすくむ。
写真では飽きるほど見ていたが
実物のプロポーションは信じられないほど美しい。
ちなみに手前の妻が下げてるビニール袋は
昨夜食べ残したシカゴピザ。
幾何学的にリズミカルに配置された開口部には
いかにもライトというデザインのステンドグラス。
このアングルがその魅力の元を
最も表しています。
水平ラインを構成するのは「線」
ではなく、
「陰影」「凹凸」。
こういたデザインは日本では
なかなか見ることができない。
浮いているもの、支えているもの
のバランス。
大きく伸びる庇。
この裏(左)に回り込んだ長男が
「テラスに上がれるぞ」と呼んでいる
「勝手に入っちゃダメだろう。」
と
あくまでも長男を連れ戻しにテラスに上がる私。
やはり、育て方は間違ってなかったかもしれない・・・
テラスには多角形の窓がデザインされていて
ここから中を覗くと
内部がよく分かる。
ライトテイスト満載、
ライトの自邸よりライトらしいデザイン展開。
そのデザイン密度には執念を感じる。
「建築設計に対するこの執念が
我々に最も大切なもの。
執念を持たない設計者は単なる製図機械。」
とは
私の師、故梶田建築設計事務所長の口癖。
長男を連れ戻し、
(長男はさっさとテラスを降り、私だけ残ってましたが)
反対側へ
写真集や作品集ではなかなか見ることができない
建物裏側。
この左に大学の書店があって覗いてみましたが
四角い平面に45度振った書棚配置が斬新でした。
さてもう一度正面に立って
この並びはシカゴ大学の現代建築が並ぶ・・・
町並みから浮いているのはどっちでしょうか?
ようやく、落ち着きを取り戻し
とりあえずスケッチ。
ここからはシカゴ大学と大きな公園を抜けて
メトロの駅に向かう。