こんにちは。パスタ!植物!バレー!の増田です。
私事ですが、地道にマニアックな植物(チランジアと言います)を育て続け5年。
月刊フローリストという雑誌の8月号に我が家が掲載されました!
花屋さんの専門誌らしく、あまり見る機会が無いかと思いますが…、いつか本職の建築雑誌に掲載されるよう邁進します!
さて、閑話休題、本題に入ります。
緑区のGarage House(ガレージハウス)の紹介です。
なんとも味わい深い外観夜景ですね。
実は計画当初に参考にした建物があります。
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これです。
薄暗いですね~。ただ見る人によっては魅力的に感じるはず・・・。
偶然見つけた画像で、どこのどういう建物かはわかりませんが、大変魅力を感じました。
縦横のバランス、大屋根と下屋の間の奥行き感など、魅力を分析し、計画に活かしていきます。
計画時の構想スケッチです。軒先の納まりや、軒裏のデザイン等を考えていました。
この手書きのスケッチと上の薄暗い町家の写真を持ってお施主様に初期提案としてお話ししたところ、見事に共感して頂き、そのまま計画を進めていきました。
完成してから、こういったスケッチを見返すと面白いものですね。
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それでは内部の方へ進んで行きましょう。
木製の引き戸を開けると・・・
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ちなみにビートル博物館ではありません。
奥の針葉樹合板型枠によるコンクリート打ち放し壁が照らされていて良い雰囲気ですね。
コンクリートに囲まれた空間に、一本の木の手摺が温もりを与えてくれる階段室。
玄関扉を開けたシーン。この写真が好き。陰翳礼讃。
内部空間のポイントは天井高です。
天井は高ければ良いというものではないという持論を繰り広げ、一番低いところの天井高さは2M。
これにより掘りコタツに座った時もソワソワせず、心地よい広さを感じられるはずです。
間取りとしては、ひとつのホワッとした大きな空間に、障子や家具を置いて空間を仕切っています。
玄関の鴨居や、引き分け障子の敷居は空間にビシッと緊張感を与えてくれます。
緊張と緩和が大事ですね。
この収納の扉の市松模様はお施主様のこだわりの一つで、床も市松模様になっております。
扉も床も素材はラワン合板。言ってしまえば一番普及している合板です。
高価なものではなく、一般的なものを用いて、そこに携わる人の意思やコダワリを詰め込んで綺麗に見せる。
これがこのお施主様の考え方です。大変共感できますし、勉強になりました。
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なるほど、だから数寄屋にポルシェではなく、
町家にビートルなんですね。