こんにちは。設計部の増田です。
竹森先輩よりバトンを受け継ぎ、クリスティン・ホーリー棟(S-2棟)についてアップします。
S-2棟は4棟の共同住宅の中で一番有機的な形をしており、グニャっとしております。
海外建築家らしいデザインで、個人的には一番住みたいのがS-2棟です。
このS-2棟は、構造がRC造で地上10階建+塔屋の総戸数107戸のマンションです。
間取りがメゾネット形式となっており、縦方向の抜けを外部に醸し出す雰囲気が大変良いです。
間取りのタイプもいくつかあり、玄関のある階から下階へ階段で下がるタイプのものと、上階へ階段で上がるタイプのもの、そういった組み合わせにより共用廊下側のファサードがリズムカルで面白い。
また、各戸のエントランス部分がガラス張りの吹抜けになっており、入居者の個性を外部に主張することができる。
それぞれの入居者の色が集まって一つの集合住宅として存在している感じがとても気に入った。
これがきっと今回のテーマ「ジェンダー」だと思う。
家の中で家事をする女性が外(社会)に向けて自らを主張することができる空間・・・多分。
そして最上階は屋上テラス付き!この屋上テラスにある塔屋が外観デザインのアクセントにもなっている。
この写真は、共用廊下から見える屋上テラスを撮影したもの。
最上階の屋上テラスは共用廊下から見えないため、プライバシーも守られている。
マンションに住みながら三層を使えるという贅沢・・・
バルコニー側のファサードも凝っています。
凹凸や色を付け、建物に豊かな表情を与え、物干しなのか不思議な飾り付けのデザイン。
これもジェンダーというテーマから来ていると想像させる。
バルコニーは奥行きがあり、グニャっと外壁が入り込んでいる。外部と内部の境界を曖昧にし、LDに外部を取りこむ。
また、最上階のバルコニーのくり抜き方も独特。
こういった有機的なデザインがその他のマンションと対照的で魅力を感じた。
そう、全てが「ジェンダー」という一つのテーマに沿って作られていた。