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2020-03-18

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空間の造り方

こんにちは。営業部の岡本です。

先日、ビルドドック(定期点検)を行いました。。気になっていた物件が入退去のタイミングで1室空いたとのことで特別に中を見させていただきました。

このマンションは緑区で10年前に施工した物件《グラマシー》。

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隣に弊社のアーキビルド設計工房がある為、入社当初から何度も目に触れることがありました。
また模型を何度か拝見したことがあり、断面や内部の構造を興味深く観察していました。

外観もとてもオシャレですが、何より興味深いのが、土地の高低差を利用したスキップフロア。

まずは外観からご紹介。

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欧風な外観で、名古屋にいることを忘れてしまいそうです。

写真には収まりきらなかったのですが、全部で10棟並んでいます。地下鉄 徳重駅の徒歩圏にとても目を惹くテラスハウス。

ここで、この建物のポイントを紹介。ビルドの賃貸経営の考え方です。
このテラスハウス、実は木造で建築しています。上下階が異なる世帯の場合、遮音性を高める為に構造は鉄筋コンクリートか重量鉄骨造を推奨しています。
ただし、テラスハウスのように上下階が同一世帯の場合は木造で建築することで、建築コストを抑えることが出来、尚且つ傾斜地の土地形状を最大限活用出来る様にプランニングすることが出来ます。

もちろん隣との隔壁はしっかりと遮音対策をして施工します。
欧風や地中海風のテイストを盛り込むことで差別化も図れますし、縦の空間を利用した広々とした戸建て感覚を入居者様に感じていただけます。

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1階のテラス部分の曲線。建物自体とても暖かみのある色合いで、やわらかい雰囲気。この曲線があることによって建物全体をより優しくて暖かみのあるものにしてくれていると感じます。

玄関前のアプローチの階段を経て、ホールへ入って扉を開けるとリビングが広がっています。
リビングは陽の光を取り入れるため、南側に配置。2階に居室を設けることでプライバシー空間を確保。
入居者様に人気のセパレートタイプです。

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そしてリビングには下方向にも上方向にも階段があるのです。
何とも興味をそそられる、、、!

まず下へ行くと、、、

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キッチンとダイニングスペース。そして洗面やお風呂・トイレなどの水回りがありました。
ダイニングスペースも広々としていて使いやすそうです。

最近ではリビングとダイニングを兼ねている賃貸マンションも多いと思いますが、このように半階下げて食事の場があるのは個人的にはとても良いなと思います。

もう一度リビングへ上がり次は上方向へ続く階段を上がります。
図面上そこは通路ですが5畳もある何とも贅沢な共用スペース!
またこの階にはクローゼットやトイレもあります。(トイレが2つ目、、、!)

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ちょっとした机を置いて書斎や学習の場などとしても活用できそうな十分な広さがあります。

最近では共用スペースに机を造作したりしてお子様の勉強や作業スペースにされるお宅も多いそうです。

これには個人差があると思いますが、作業や勉強机の後ろのスペースは広すぎない方が落ち着いて集中できるといわれています。

また視界が開いていることで圧迫感がなく、勉強や作業をしていて息詰まることが少ないそうです。

そしてどうしても年頃のお子様だと部屋に籠ってしまいがちですがここで学習をしてくれると親の目も届きやすくコミュニケーションも取れますし安心できますね。

そしてこの通路にある階段を上がると、、、寝室や子供部屋に使えるお部屋が2部屋。
この2部屋はバルコニーでつながっており、2部屋分のバルコニーは洗濯物がたくさん干せる広々とした空間。

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ちなみに階段はこのようになっており、手摺も薄めのものになっていて圧迫感を全然感じられない造りなのにしっかりと蹴込みは透けて見えないようになっています。

下の階から見えないという配慮と高所恐怖症の方には、この蹴込み部分がなかったり透明の階段が怖いというお声も聞きます。

スキップフロアは2階建てでも三層以上を確保できたり、視覚的に広く見えたり、無駄がなくスペースが使用できるので入居者様にも大変好評との事。

またどうしても広さが限られていると一緒になってしまいがちですが、団らん場、食事の場、睡眠の場等、シーンによって使い分けが出来るのも人気の秘密とか。

10年経過したグラマシー。当初の家賃から値上げをしても満室を誇る建物の工夫とオーナー様の想いがたくさん詰まっていました。
ビルドが掲げる「築10年以降の満室」経営を感じることの出来る代表的な物件です。
造り手の感性と住み手の感性の融合が「選ばれる価値」を生む。グラマシーは正に代表作と感じた建物でした。

これからも様々な物件を見てまだまだ勉強していきたいです。

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