こんにちは、工事部の草川です。
先月末頃、「サグラダ・ファミリア」完成のニュースが流れていました。
着工から100年以上が経過しても今なお建設途中という、珍しい世界遺産「サグラダ・ファミリア」。
2005年にユネスコの世界遺産に登録されましたが、当然その当時サグラダ・ファミリアはまだまだ未完成でかろうじて完成している建物のみという、部分的な世界遺産登録となりました。
これだけ時間がかかっているのもサグラダ・ファミリアの全貌は設計者であるガウディの頭の中にしかなかったとも言われており、頼りにできるのはたった1枚のスケッチのみでガウディ亡き後、弟子たちが作成した資料もスペイン内戦で焼失してしまい、常に手探り状態で建設を進めていくしかなかったようです。
サグラダ・ファミリア聖堂は2025年に聖母被昇天の礼拝堂が完成し、ガウディの没後100年にあたる2026年には、高さ172.5mあるメインタワー「イエス・キリストの塔」が完成すると発表しました。
その後、3つのファサードのうち最後となる「栄光のファサード」などの建設にとりかかり、全体が完成するのは10年後の2034年ごろと見込まれています。
思うように建設が進まないことにより、着工からすでに長い年月が経過しているサグラダ・ファミリアは、新しい部分を作ると同時に完成部分の補修もしなければならず、完成には実に300年以上を要するとも言われていました。
それが着工からおよそ150年、つまり当初の半分の工期で完成する予定であることが発表されました。
一体どうしてそんなに早く完成を見込めるようになったのかというと大きな理由として建設方針の手探り状態が、近年のIT技術を駆使することでだいぶクリアになったことがあるそうです。
コンピュータのない時代には模造実験のための模型も手作業で作らなくてはなりませんでしたが、今は3Dプリンターやコンピュータによる設計技術も進んでいるため、進捗はかなりスムーズになっているそうです。
建築技術の進歩は年々進んでおり、3Dプリンター建築やドローンによる現場撮影技術、自立走行ロボットなどが導入されています。
サグラダ・ファミリアのように先端技術を取り入れて効率良く現場運営を図り工期短縮、人手不足解消など生産性の向上が一般的になることを期待しています。
完成したら一度は行って実際の「サグラダ・ファミリア」を見てみたいですね。