先日ひょんなことから声がハスキーボイスに変わってしまった設計部の増田です。
建物研修in東京の続きを書きます!
フランクロイドライトという巨匠の凄さを満喫した自由学園明日館の次の目的地は、伝説の賃貸マンション「ビラ・ビアンカ」。
今回は、ビラ・ビアンカに辿り着くまでに収穫した「ぶらり発見建築」を紹介しましょう!
東京は、歩けば面白い建物に当たる。
三角敷地に建つ狭小住宅。これぞ狭小住宅!アプローチ階段の豊かな外部空間が効いています。
ガラスのダブルスキンマンション。ダブルスキンの下から覗いてみると、何とも開放的な感じです。視線は遮り、光は取り込み、風は・・・?
そして、緑に対する意識が高いです。おかげで気持ちのいい外部空間になっています。
出ました!杉板打ち放し!東京で見かける頻度は高いですが、この建物の杉板打ち放しは一味違います。
型枠の杉板に浮造りのものを使っていて、目が立体的です。もちろん触ると凸凹しています。
そして綺麗すぎるくらい仕上がりが綺麗で、個人的にはちょっと嫌い。。。
ぶらり発見建築NO.1はこれです。
計画時のコンセプトが完成した建物から容易に想像がつくほどインパクトと意図がある建物。
東京はただ奇をてらった建物が多く感じますが、この建物は凄い。
角地に対して敷地いっぱいの無機的なボリュームをドーンと置き、有機的にスラッと切る。
ただそれだけのことしかしていないのに、それで十分必要な役割を果たしている。
切られた切り口は有機物である板張りになっていて、不思議な広がりを持つ外部空間である。
内部のお店はそこに対して必要最小限に開き、喧騒な道路側には無機的に閉じる。
だけれども、その有機的な切り口が二方向の道路に対して猛アピールをしているため、その切り口を通らずにはいられない。そして、集客する。
まるでチャイナドレス。
この有機的なスリット部分で法規的なもの(建蔽率や採光等)もクリアしているのだろう。
ホント魅惑的な建物でした。