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2011-07-18

NO.145 沖縄建築調査報告2011 その2

さて、1日目のメインイベント。

名古屋から工事部長 宮崎が建材屋さんをたどって

紹介していただいた「株式会社 夢の樹」木工製品の会社訪問です。

代表取締役の輿那嶺(よなみね)さんが迎えてくれました。

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海岸沿いの工場と事務所。

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工場には集成材が山積み。

この事務所で説明をいただいて、輿那嶺さんから石屋さんに連れて行っていただきます。

沖縄の人は本当に親切。

ちょうどこの事務所の横で護岸工事の真っ最中。

琉球石灰岩がごろごろ転がしてありました。

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石屋さんは車で20分ほどのところ。

私は輿那嶺さんの車に同乗させていただいて、沖縄の建築事情を教えていただきました。

曰く

「沖縄のコンクリート住宅も最近は高くなってねー。坪45万もするんだよ。」

安いじゃないか!!

「木造を見直す新しい動きが若い建築関係者の間であって、私の親戚の家も木造で建てました。

但し、材料は輸入か本土から搬入ですけどね。」

沖縄では構造体に使える木が育たないそうです。

そんなこんな話してるうちに到着。

株式会社 がきや興産 石の専門店

代表取締役 我喜屋 満さんを紹介いただきました。

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見渡す限り石・石・石・・・・・当たり前か・・

事務所でお話を伺います。

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右から、工場長、我喜屋社長、輿那嶺さん、吉川、深見、椿。

石のテーブルを囲んで石の見本に囲まれて沖縄の石について伺います。

当然、名古屋に琉球石灰岩を搬入する手はずやコスト、品質管理方法について

工事の鬼 吉川から次々と質問が飛び出します。

ここでわかったことですが琉球石灰岩は表面が粗く、多孔質。よって黒黴がつきものとのこと。

そこで先回の吉川発言。

コンクリート打ち放しの表面を保護するために使う撥水剤を塗布すれば良い!!

東海・ビルドの打ち放し技術と琉球石灰岩とがコラボできる。

考えてみれば、石もコンクリートも同じようなもの。

コンクリートで培った技術は工事部の力を借りればまだまだ石に使えるものがあるはず。

この沖縄での収穫を東海・ビルド 工事部はどう生かしてくれるのか・・・

楽しみが増えました。(工事部のみんな、読んでる?)

ここでわかったことですが、本来沖縄本島南部では琉球石灰岩ではなく粟石が採れる。

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写真左が琉球石灰岩、右が粟石。

粟石は土を木鏝で塗ったような風合いが特徴。

面白い。

ここから工場全体を見学させていただくことになりました。

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炎天下、石のハザマを歩く。

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手前の石は奥の機械でスライスしたもの。

こんなのこぎりが3つもありました。

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外に積んであるいろいろな石材が面白くて立ち止まってしまいます。

左の写真奥の崖は当然、石を切り出した痕。

別の工場の中ではまた面白い加工を行っていました。

びしゃん と言って石の表面を細かく叩いて砕いて剥がす仕上げ。

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石の表面がゴツゴツに仕上がります。

こちらにおいてあるのはトラバーチンと同じ手法。琉球石灰岩には珊瑚や貝が抜けた穴があります。

この穴を埋める加工。

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石の粉を溶いて、塗りつけます。

下の写真、左が埋めて磨いたもの。右がそのまま磨いたもの。

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めったに見れない工場です。

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中には試作品で石の窓枠に石ブロックをはめ込んだという面白い物がありました。

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大変、良くして頂いてお礼を繰り返してお別れ。

石のサンプルもしっかり戴いて来ました。(深見の鞄に詰めて持ってきました・・・重かった?)

沖縄建築の特徴の花ブロック。

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今回はこのブロックも東海・ビルドで使えるようにしたい!!

我喜屋社長にブロック製造会社を紹介してとお願いすると・・・

わざわざ連絡してくださり、ホームページのコピーまでいただき、

2日後にその会社を訪問できることになりました。

その模様は後日、レポートします。

何はともあれ、東海・ビルドに新たなアイテム「琉球石灰岩&粟石」が加わった瞬間でした。

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