ベルギー編、「時空を超えて」とサブタイトル付きで始めましたが
ここまで中世の街を堪能してきました。
満腹感を覚え始めていたのですが・・・
ここからが時空を超える本番だとは思わなかった。
オッドさん夫妻から
「ブリュッセルからハイウエイを1時間半走るとブルージュという街がある。
アキオに見せたい。」
なんの予備知識もなく
「へー。行ってみようか。」と答える。
相変わらず平地が続くハイウエイをひた走ると
ブルージュ旧市街に入る古い門を道路は潜る。
こんな現代建築のある広場の地下駐車場に車を止めて
結構、気になるデザインだなーと
横目で観察しつつ
路地に誘われる。
様相が一変。
驚いて
みんながブラブラしてる間にインフォメンションセンターに入り
速攻調査。
9世紀、初代フランドル伯のボードゥアン1世によって建てられた城塞が街の起源とされる。
12世紀に大津波が、海から10km以上も離れたブルージュを襲った。
その時に残された大きな溝に運河を作り、フランドル伯フィリップ・ダルザスのもとで
ズウィン湾とブルージュを結ぶ水路が整備され、町中に水路を張り巡らせ、
船での交易に便利な港町を作った。
その後、金融・貿易の一大拠点として繁栄。
裕福になった市民は、自分たちの成功の象徴として、町の真ん中に高い塔、鐘楼を建てた。
しかし
15世紀以降、運河や港が土砂で埋まり衰退の一途を辿り
見捨てられた街となった。
19世紀にここを訪れたイギリス人がその街の歴史的価値に着目。
見捨てられたが故に残された15世紀以前の街並みが観光資産となり
運河を再整備。
今や
「水の都」「北のヴェネツィア」「屋根のない美術館」等々、
数々の異名をとることとなったベルギーの古都ブルージュ。
と
いうことらしい。
忘れ去られることで時間を超えて存在できた建築群。
紹介します。
とにかく一歩踏み出すたびに衝撃が襲う。
アールヌーヴォーもオルタも頭から消え失せる。
建築家や建築様式のことなど
どうでもよくなってることに気づく。
古いということだけではない
大変な魅力を持つデザインと材質感。
ここまでヨーロッパの街並みを見続けてきて
「コレハ ナンダ?」
路地から運河へ
運河から広場へ
迷路のように歩き回る。
空気に慣れてくると少し冷静に観察できるようになる。
次回はこの建築群の中で気になったものを紹介します。