こんばんは。設計部の井上です。
4回目を迎えた「NAGAKUTE-N-house+G」projectシリーズ。
先週コンクリート打設を行いました。
RC造にとっての打設日は木造の上棟に匹敵する大きな節目。
当日は朝から「型枠大工」「圧送工」「左官工」「土工」の4業種にわたる職人さん達がスタンバイ。
心地よい緊張感が現場を包みます。
そこへ工場から直送された鮮度抜群の生コンクリート様が搬送車に揺られて登場!
すかさず伝票をチェック。
ここで重要なポイントは主に2つ。
一つ目は事前にチェックした「コンクリート配合計画書」通りの強度及びスランプ値かどうか。
強度30N、スランプ値18cm・・・OK!
二つ目は工場を出発してから到着までの時間。
コンクリートは工場で練混ぜてから打込むまでの時間が決められており、夏場(外気温25℃以上)で90分、冬場(外気温25℃以下)で120分以内。今回は120分以内に打ち込み完了しなくてはいけません。
瀬戸の工場から出荷されたコンクリート様。到着までに要した時間は22分。
残り98分で打設を完了すれば良い計算となります。
そうこうしていると・・・
コンクリートの受け入れ検査の準備が始まりました。
受け入れ検査はコンクリートの品質を確認する重要な検査で確認する項目は空気量、塩化物量、スランプ値の三つです。
写真の上にある計測器でコンクリート中の空気量を測ります。
4.5%±1.5%が合格ライン。今回は4.0%だったのでOK!
次に塩化物量を調べますが、これを調べるのに使用するのが
「カンタブ」と呼ばれる塩分量測定計。
コンクリートに差し込み計測しますが許容量0.30㎏/㎡以下に対して今回は0.034㎏/㎡でこちらも合格!
最後にスランプ値を計測します。
この検査はスランプコーンと呼ばれる容器にコンクリートを入れ、
プッチンプリンの様に逆さまにして容器を外して上から何センチ流れるかを計測します。
計画通りぴったり18cm。
この受入検査が完了すればいよいよコンクリート打設の開始。
まだかまだかと待ち構えていた職人さん達が手際よくコンクリートを打設していきます。
冒頭に述べたように現場には主に4工種の職人さん達がいまして、それぞれの役割分担が決まっています。
「型枠大工」は前日までに完了した型枠がコンクリートの圧力でずれたりした場合に迅速に対応します。
サッカーに例えるとゴールキーパー。
「圧送工」はポンプ車から送られてくる生コンをゴムホースで型枠内へ流し込む役目。サッカーで言うと中盤の司令塔。
「左官工」は打ちあがったコンクリートを水平に均します。
サッカーで言うとディフェンダー。
最後に「土工」。流し込まれた生コンの両サイドに陣取り、バイブレーターを駆使して型枠内に生コンを均等に流し込みつつ、
空気を抜いていきます。
また上から流し込まれた生コンを下でスタンバイして型枠を木槌で叩きながらこれまた均一かつ空気抜きを行います。
サッカーに例えると最前線に構えるフォワード。
見事なフォーメーションにより、無事コンクリート打設が完了しました。