こんにちは。設計部 渡邉です。
営業 村松に続き、イタリア建築研修 ローマ建築編です。
『ジュビリー教会』
設計:リチャード・マイヤー 竣工:2003年
第264代ローマ教皇ヨハネ・パウロ2世の意志により建てられた教会。
特徴的な外観は、ローマ教皇のペドロが市民を先導し航海する船をイメージし設計された。
この“船をイメージ”がデザインの主軸。
3つの帆は、256個のプレキャスト・コンクリートで構成。
どのように建設したかと検索してみたら、正確に組み立てる為にやはり特注のクレーンを作って対応したらしい…。
見学に行ったのは、日曜日の朝。
礼拝が行われていたため、まずは外観を…。
エントランスの庇。
格子状にすることで力を分散し、柱1本で持たせている…
ように見えるが、実際は横の壁に繋がれている。
上手く考えられたデザイン。
しばらくすると礼拝が終わり、いよいよ内部へ…
入口上部には浮遊した箱が…
箱の中には、パイプオルガン。
内部の入り口を抜けると内部には光に満ちた吹抜けが出迎える。
垂直・水平に展開する大胆なガラス窓により、北側からの安定した柔らかい光で満ち溢れていた。
正面の祭壇は、小窓から差し込む光が届くように配置され…
キリストを照らす。
続いては…。
『国立21世紀美術館 MAXXI』
設計:ザハ・ハディッド 竣工:2010年
こちらは、イタリアの首都ローマに開館したイタリア初の国立現代美術館。
設計は、日本の国立競技場にて初期当選案であった、ザハ・ハディッド氏。
1999年に行われた設計コンペティションから11年、総工費およそ163億円の美術館は、当初2005年に予定されていた開館が大幅に遅れ、2010年ようやく美術館として開館。
建物は、上部の一部が大きくせり出した独創的な外観をしている。
建築当時、曲線が複雑に絡まり合う斬新なフォルムの建物が大きな話題を呼んだ。
そのフォルムが分かり易いのがこの模型。
模型ですら、作るのが大変そうな形をしている。
良く建ったなというのが本音…。
イタリアの建設技術も日本に劣らず高い水準なのがうかがえる。
内部もまた、個性的。
ロビー吹抜けの中を不規則に階段と空中廊下が行き交う。
階段は黒い鉄の帯となり、階段に組み込まれた照明の光が浮遊感を強調している。ザハに特徴的な曲線ででき未来的な印象を与える。
同じようなコンセプトで館内外のベンチも個性的!
次回イタリア建築研修ブログは…
ヴェネツィア編!
続く…。