晴れた日曜日。
一件の古屋を訪ねました。
市の文化財にも指定されている築100年くらいの古民家。
敷地に入ると心地良い音が聞こえてくる・・・
中に入ると小さな小さなスピーカーが並ぶ。
こんにちわ。
最近オーディオにはまっている橋本です。
前回に引き続き、またオーディオのお話。
ここはホラオーディオというスピーカーの工房。
滋賀の稲枝という場所にありまして、私の母校のすぐ近く。
縁あって訪れました。
青柳さんご夫妻で経営されおり、県外から移住して来られました。
ハイエンドのスピーカーというとバカみたいに大きく。
それを駆動するには電子レンジみたいな大きさのパワーアンプが必要。
それとは真逆のスピーカー。
現代ではマンション住まいや密集地など爆音で音楽を聴くことは難しい。
日常に音楽がある生活を届けたい。
小さくても心地よい音を届けたい。
そんな想いでつくられました。
このスピーカーはバックロードホーンと呼ばれる構造。
スピーカー背面がトンネルの迷路のように曲がりくねり、その中を音が反響し低音、中低音を増幅させます。
こんなに小さいのにトンネルは1.3mもあるそう。
内部の仕切りは縦だけでなく、横にも広くなったり狭くなる為、とても複雑で作るのが難しい。
トンネルの広さや角度等とても試行錯誤されたそうです。
スピーカーに近づくと音がスピーカーの前面からだけでなく
スピーカーを中心に音が球状に広がって聞こえます。
音源を拡張させるので、小さなボリュームでも音域が感じられ
とても良い音。
マニアが喜ぶApple PowerCD。
青柳さんお勧めソフトンという国産の真空管アンプ。
話しがずれますが、ラックの裏にあるのは「蒸し風呂」
下の樽で湯を沸かし、小さな扉から中に入って体を温める。
初めて見た風呂の形式だった。
小屋裏に大量の煤やほこりが出てきたという話から
「桂離宮修繕で、新しい接ぎ木の部分を経年変化した風合いと合わせる為に
小屋裏の煤で木の染色をしたらしいよ」と言うと
さっそく試してみよっかなと笑っていました。
一つ一つ想いをこめて物づくりをされる姿勢は本当に尊敬出来ます。
私の担当物件も一つ一つ丁寧に。あらためて感じさせられる一日でした。