昨年 亡くなった アップルの創業者・CEO スティーブ ジョブス氏。
伝記を読んだのですが・・・
私にとって面白かったのは前半部分。
特に アップルでスティーブ ジョブス氏が目指したデザインの方向性。
最初はSONYのデザインを気に入って研究してたそうですが
なんと
バウハウスのデザインに触発される。
バウハウス
1919年、ドイツ・ヴァイマルに設立された、工芸・写真・デザインなどを含む美術と建築に関する総合的な教育を行った学校。また、その流れを汲む合理主義的・機能主義的な芸術を指すこともある。学校として存在し得たのは、ナチスにより1933年に閉校されるまでのわずか14年間であるが、表現傾向はモダニズム建築に大きな影響を与えた。
バウハウスはドイツ語で「建築の家」を意味し、中世の建築職人組合であるバウヒュッテ (Bauhütte, 建築の小屋) という語をグロピウスが現代的にしたものである。
建築家ではミースやグロピウスなどそうそうたる顔ぶれが名を連ねる。
建築デザインではこんなものが有名。
最後の写真。機能と美を兼ね備えた簡潔なキッチン。
キッチンの作業を分析して完成した世界初のシステムキッチン。
こういったところに惹かれたのでしょうか・・・
「バウハウススタイル、言い換えればバウハウス流のデザインを目指す。
それは工業デザインではなく、芸術だった。」
こだわりの強すぎるジョブズ氏
自宅にはモノがほとんどなかった。
家具や製品がほとんどなかった。
芸術的で非常にこだわりが強かったため、気にいるものがなかなか見つからなかった。
そこでこんな部屋に住んでいた。
工業製品に芸術を持ち込むコンセプト。
建築の世界も
工業製品に特化する道と芸術に特化する道、
両方を持ち合わせる道とどれを取るかで
方向が決まる。
バウハウスともう一つ、
ジョブズ氏が気に入ったデザインが
「ブラウン社」の家電。
ジョブズ氏は次のような言葉を言う。
「ブラウン社の家電のように、白くて美しい製品」
「明るくピュアな製品、白い製品」
実は1960年代のブラウン社の商品は現在のアップルの製品デザインと非常に似ているものが多い。
左:ブラウン社ポケットラジオT3 右:アップル社iPod
左:ブラウン社スピーカーLE1 右:アップル社iMac
左:ブラウン社ラジオT1000 右:アップル社Power Mac G5
バウハウスデザインは実は現在
東海・ビルド設計部で研究中。
「1920年代頃のヨーロッパ建築を現代に持ち込むとどうなるか」
が研究課題。
乞うご期待。
今のMacのコンピューターはアルミを削り出したボディに黒いキーボード。
i-phonもi-padも同様。
こんな写真が象徴的です。