消えてゆく建築を惜しみつつ
生まれたばかりの建築に向かう。
隈研吾が
創建1670年の白金台にある
瑞聖寺庫裡(ずいしょうじくり)
を再建した。
中国の寺院建築に特有のデプス(奥行き)を
強調した軸性の強い伽藍配置を再現。
地域に開かれた寺院を体現するべく、
軸線の南側には一辺が開かれた
コの字型の回廊空間を作りあげた。
コの字型の中庭は水盤としてデザイン。
その中央には、水に浮くようにプラットフォームを設け、
地域のさまざまなイベント、
パフォーマンスが開かれるという。
木の細い桟が連なった外壁。
屋根は木造ではなく
木と鉄のハイブリッド
やっぱり気になるのは
このゲート。
傾き加減が良い
日本の伽藍を解釈し直した建築。
涼しげで気持ちの良い
建築です。
少し戻って北に歩く
程なく現れるのが
今日、一番見たかった
フィリップ・スタルクの作品。
その名も
ユーネックス・ナニナニ。
南側に足場があり、隣地で建築中。
昔撮った写真では
こんな感じで形がよく出ていたのですが・・・
相変わらず面白いカタチだなーと
一周回る。
見る方角で表情が違う。
この案のプレゼンテーションで
スタルクはアルミ削り出しの模型を用意した。
クライアントが並ぶ前に
「ゴトリ」とその模型を置いた。
クライアント達は呻いて
この案に決定した。
という逸話を聞いたことがある。
竣工は1989年の
ポストモダニズム全盛期の作品。
フィリップ・スタルクのデザインで
とりわけ有名なのは同年に出来た
「アサヒビールスーパードライホール」
隅田川沿いにあって、
アタマの上に金色の雲のような
ナニかを載せたアレです。
断然この「ナニナニ」の方が好きなのですが
いつまでもここにあって欲しい。
このまま歩いて恵比寿方面に
ただし、住宅街を通り抜けます。
伊東豊雄の建築塾。
この日はお休みのようですが
ここで行われる
建築を学ぶカリキュラムを
見てみたい。
目黒駅から恵比寿まで
数時間でこれだけ見ることができます。
さて、次回は
「いざ鎌倉」