こんばんは設計部の佐野です。
建築研修 愛媛、高知めぐり⑦のBlog開始です。
・・・研修2日目・・・
ミウラート・ヴィレッジの見学を終えた一行が向かった先は、巨匠・黒川紀章が設計・デザインした「道後館」。
今回は特別にスタッフの方が館内を案内してくださり、建築当時のエピソードや、設計コンセプトなどとても有意義なお話を聞かせて頂くことができました。
その話の中で・・・
『訪れた宿泊客にどう五感で楽しんでいただくかがこの建物のコンセプトでした。ドウゴカンデタノシンデイタダクカ・・・ド・ウ・ゴ・カ・ン・デ・・・道後館・・・』皆様お気づきですか?現場は小さな笑いが起きました。(笑)
それでは五感で楽しむ工夫が施された内部空間をご紹介。
まずロビーに入って感じるのが『音』の仕掛け。宿泊客を迎えるロビーに設けられた【滝】とロビーをめぐる「川」。
このせせらぎにより、心安らぐ空間が演出されています。
せせらぎの音を聞きながら赤い小橋を渡ると正面に見えるのが庭園。庭園には、長寿と縁起の名松「鶴亀」が植えられています。
庭園の横には、庭園を眺めながら心安らぐひと時が味わえる茶屋があり、その横には【横丁】をイメージしたショップ。
音を楽しむだけでなく、しっかりと目で楽しめる空間が用意されています。
他にも、ロビーには美術品や、生け花、書などが展示され、オーナー様が大事にされている【和の心】がインテリアによって表現されています。
こういったところからも【おもてなしの心】が感じられます。
このひと手間、ひと工夫があるかないかで空間の印象は大きく違いますね。
続いて階段を上がりに2階へ。
大浴場に続く「湯けむりの道」という名の、古い町並みを彷彿とさせる廊下。廊下の脇に水路を配しここでもまた『音』の仕掛けがされています。
照明の明るさがちょうど良い。
一つの同じ空間でも、大浴場へ向かう人の心を高揚させ、部屋へ戻る人の心を落ち着かせる素敵な空間です。
一通り見学した後は各自自由行動に。とはいっても東海・ビルドの社員です。自然とコンクリートがあるところに集まります。
『これは現場打ち?PC版?』などteam-C.O.Aの会話が弾むのでした。