こんにちは。愛媛、高知建築研修リレーブログ2番手と10番手の設計部の増田です。
まさか二回目のリレーブログが回ってくるとは思わず・・・。今回の研修先の多さが伝わってきますね。
ちなみに今回で10回目のブログですが、ちょうど折り返し地点くらいです。まだまだ続きます。
さっ!ピッチを上げて書いていきましょう!
伊丹十三記念館を後にして向かった先は、梼原。
皆さん、読み方わかりますか? ゆすはら と読みます。
梼原といえば、雲の上の町。標高1455m。町の面積の91%が森林という小さな町です。
そんな梼原の建築といえば、隈研吾氏!もう誰もが知っている建築家ですね。
そんな小さな町に隈研吾建築がたくさんあります。
1:梼原町総合庁舎、2:梼原町まちの駅、3:梼原町図書館、4:雲の上のホテル
3泊4日の建築研修で一番の土砂降りの中で1,2,3と見学し、4のホテルに宿泊させて頂きました。
今回は1,2,3を紹介します。
梼原町総合庁舎
隈建築らしい木の素材感を全面に出している外観。
内部の架構が外部のデザインにも漏れ出ている感じがいいですね。
内観はただ構造を魅せるだけ。こんな架構を考えたら見せずにはいられないだろうな・・・
杉の集成材を用いたダブルチラス梁構造で、18Mの大スパンを実現している。
ちなみに集成材は地元産の木材を加工し、使用しているらしい。
梼原町まちの駅
土砂降りの中を少し歩くと、まちの駅が見えてきた。
かなり独特な外観。先程の総合庁舎とは全く違う素材、架構。
この独特な外壁には茅が使われている。
この茅は一つ一つ1m×2.5m程のユニットになっていて回転し、換気できるらしい。
内観は木々の中の雰囲気。
ただ、先程の市庁舎と違って、この建物はRC造なので、丸太はただの飾り。
この使い分けの割切り感に感心しながら次の図書館へ。
梼原町図書館
これまた土砂降りの中を少し歩くと図書館が見えてくる。
どうやら図書館だけでなく、老人福祉施設、共同住宅、町民交流スペースが一体となった複合施設らしい。巨大な施設を4枚の屋根で分ける事で周辺の建物とボリュームを近づけ、調和を図ったとのこと。
内観は隈ワールド全開!
南青山のパイナップルケーキの店の地獄組みの木架構を彷彿させる。
この施設に入った誰もが上を見上げて圧倒される。圧倒的な内観。
木のモクモクしい感じが内装の黒でしっかり締められ、木々がより際立つ。
この本棚の棚の先端がテーパーに加工されているので、横ラインが繊細に見える。
・・・
今回紹介したこの3つの建物。
全て違う構造であり、一つ一つ新しく面白いことを実現させている。
そして同じことをしていないのに設計者の色、個性が溢れ出ているのが素晴らしい。
続く。
次回は隈建築の代名詞的な建物が紹介されます!