家族のブーイングをものともせず
次の霊園へ。
所沢聖地霊園礼拝堂
池原義郎設計 1973竣工。
正門から奥へ。
この景色が目に入る。
46年前の建築。
学生の頃、建築雑誌で見て
衝撃を受けた建築。
死ぬまでに見たいと
思っていた場所のひとつに
やっと来る事ができた。
昭和48年日本建築学会大賞
日本におけるモダンムーブメントの建築150選選出
ある人がこう評しました
■ 自律する壁の表現
この建築は全てが簡素ながら
尋常でない「きめ細かさ」でできていますが、
その中で自分が特に惹かれたのは構造体でありながら
「やさしさとあたたかさ」をもって自由に展開する
「自律した壁」の表現です。
壁が周囲に伸び、曲がり、
くり抜かれ、光が入る様子。
ガラスや鉄骨、光と取り合う柔らかな曲線・・・
それは生命の「よろこび」を表現しているかのようです。
コンクリートでありながら、
自分がいま「土」でつくろうとしているものと
共通する精神が感じられ、頭が下がりました。
大地と一体となった建築。・・・
モニュメンタルなようでいて
品の良いおおらかさ
各面が全く違う表情を持つ。
とんでもない後悔に襲われる。
「20代、30代にこの建築を見ておくべきだった・・・」
今の世代の建築を目指す者すべてに
ここを訪れることを勧めます。
外部と内部のつながりはないが
外部空間が建築全体の構成要素であることを
誇っている。
綿密なデザイン構成が窮屈でなく
おおらかさを生む。
天井は構造と一体に光を纏う。
個人的な意味のないランク付けですが
丹下健三の東京カテドラルを凌駕する建築。
暑さを忘れて空間体験を心から楽しむ。
そして
同じ霊園内の最近の建築へ。