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2020-08-08

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H邸改修 6

続いて登場するのは

左官。

こちらも飛騨の殿垣左官が呼ばれた。

目が行きやすいのは

洞床風ニッチ。

IMG_6285

地窓から庭の石柱を見せて

その上に

朱に群青の流れが描かれている。

ちなみに真ん中の柱は

3-1

あったままの姿で残した。

この左官仕事が目を引くのですが

殿垣左官の凄さは「普通」の中に存在する。

IMG_6084

梁が飛び交う空間の白い壁。

「普通」に漆喰のようですが、

実はこれ

珪藻土。

IMG_6086

あまりご存知ないかもしれませんが

珪藻土系の塗材はどちらかというと

ふわふわした表面で凹凸が多い。

この材質で調湿を行う。

漆喰は力を込めて押さえ込むことで

ツルツルの硬い表面に仕上がる。

「珪藻土の調湿性をもった漆喰壁風の表面が欲しい」

という私の無理難題。

殿垣左官は

「いや、それはできねーだろう。」

嬉しそうな顔・・・

一旦飛騨に戻り、試験塗期間を経て

「やるか」。

この家を体験する10人が10人とも

漆喰塗だと認知する壁が

珪藻土で仕上がった。

写真ではわからないのが

もどかしい。

さらに

調子に乗った設計者は

「この材料で壁目地にしてね。」

と優しく頼んだのが

同じ材料で塗られた

茶室専用玄関の壁と天井の交差部。

IMG_6092

壁側に目地を入れるか、

天井側に入れるかで結構空間の

感じが変わるのですが

今回は壁上部に目地。

この影が欲しかった。

 

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