突然ですが、下に並べられた画像の共通点は何でしょう。
ウェブページ、道路標識、展覧会のチラシ、衣類のタグ、ランダムな模様になるように貼られた建築の石材、携帯電話、マップ…
全く共通点などないように見えますが、全て誰かによってデザインされています。
つまり正解は「デザインされたもの」。
特に視覚を通じて伝達されるデザインをビジュアルデザインと呼びます。
では目に見える製作物全てがビジュアルデザインでしょうか。
『ビジュアルデザイン論』、最近この本を読み「デザイン」について改めて考えさせられた設計部池内です。
話を戻して、
この本に依るとビジュアルデザインとは、「ある意図のもとに見られるためにデザインされたものすべて」だそうです。
例えば、
一枚のパステルの絵が上手に描けました。出来が良かったのでそれを1000枚コピーしました。しかしコピーされものは質感が変わり紙の四周に余白も残ります。一方で、パステル調の絵の発行物を1000枚製作するという計画であれば、様々な検討の上でその質感が表現できる方法で製作されます。
つまり、最初から大量生産を“意図”しているかどうかによって、一枚の絵の単なるコピーか、デザインされた製作物かが変わるということです。
そして生産過程や生産方法まで含めて考えることをデザインと呼びます。
他にも、産業化とデザインの歴史、様々な書体の意味や効果、デザインにおけるコンテクストとの関係などいろいろな視点から書かれています。
そしてデザインの理解で大事なのは、表面的な形態の認識ではなく、誰のメッセージを伝えているかを知ること、だそうです。
なるほど。
また、面白い本があれば載せていきたいと思います。