お昼前にハノイに戻る。
旧市街の古い家が保存公開されている。
87マーマイの家
87 Ma May’s House
9世紀末に建てられた旧市街の伝統的な町家を復元したもの。
当初は商いを営む家族が住み、1945年に漢方薬を売買する家族が買いとり、
1954年には政府によって接収された。
その後1999年までは、食料品屋や仕立て屋、公務員など様々な職業の5つの家族が住み、
幾度も改修工事が行われた。
1999年フランス南西部のトゥールーズ市の協力を得てオリジナルの形に復元され、
2000年4月から一般に公開されている。2004年2月には国の重要建造物に指定された。
伝統的な町家の特徴は間口が狭く奥行きが深いこと、
奥行が深いため通風と明り取りのために中庭が設けられている。
ベトナム語ではnhà hình ôngと呼ばれ、直訳では「管の形の家」という意味。
一階は商いの場所、2階は生活の場所で、炊事場や浴室は一階の一番奥に配置されている。
二階の通りに面した部屋は居間兼客間で、祖先を祀る祭壇がある。
祖先の祭壇は、祖先を大切にするベトナムではどの家にも置かれ、
祖先崇拝は家族の結束を強める役割も果たしている。
内部の様子をもう少しお見せします。
中庭から通りを見通す事が出来る。
さて
この中庭の構成・・・
どっかで見たなーーー
と
!!(びっくりマーク2個)
1個目!は 京都の町家の構成。
実は調べてみると通りに面した間口の広さによって税金がかかるシステムが
京都とハノイとは同じであったらしい。
よって
間口が細く、奥行きの長い敷地が出来上がる。
ものによっては間口2m、奥行き20mなんてものも在ったらしい。
そして
気候。
京都の町家はその中庭に大変な知恵が詰まってる。
世界広しと言えど
建築に対する知恵や考え方は共通しているのだなーと・・・
最近の日本の家はこんな知恵は無視して高機密高断熱。エアコンや暖房器具の効率重視。
東海・ビルド設計部の掲げるメインコンセプト「古美る」(ふるびる)には
こういった知恵の要素が多分に含まれる。
気候や風土を取り入れた知恵の継承された家をお考えの方
お待ちしてます!!
さて
2個目の!
淡路編ブログでも紹介した
安藤忠雄 設計
住吉の長屋。
中庭に屋根は無く完全な屋外。
巨匠 村野藤吾がこの家について
「設計者より住み手に賞をあげるべき」と言ったのは有名な話。
今回は長くなってしまいましたが
このタイプの家は1日後にたくさん見る事になったのでした。